排ガス洗浄装置・スクラバーメンテナンス

排ガス洗浄装置・排ガス処理装置・スクラバーメンテナンス

メンテナンスのお勧め-排気風量回復と環境保全のために-

現状状態からスクラバー洗浄、活性炭交換、フィルタ交換等を行うとともに定期的な点検により、スクラバーの汚れを除去し機能を維持、修理箇所の早期発見、規定風速を確保できます。
排ガス洗浄装置は屋上などの目に付かない場所に設置されているため設置後メンテナンスされていないものも多いようです。
排気量の低下は作業者の安全を侵し、浄化能力の低下は大気汚染へとつながるため、点検整備・清掃を行う事で設計能力を回復させることが必要になってきます。

スクラバー洗浄塔の洗浄

スクラバー洗浄塔の目詰まりは、排気能力・浄化能力を著しく低下させます。洗浄塔内部と充填材を、高圧ジェッター及び薬品で洗浄することで、能力回復をはかります。

  • 洗浄塔内の洗浄

    洗浄塔内の洗浄
    高圧洗浄機により塔内を洗浄します。
  • 充填材の洗浄

    充填材の洗浄
    充填剤を抜き出し洗浄します。
    洗浄したものは再び塔内へ充填しますが、汚れが激しい場合は新しい充填材に交換します。
  • ミストセパレーターの洗浄

    ミストセパレーターの洗浄
    ミストセパレーターは、ガス中に含まれる有効成分の回収、環境汚染の防止、またはコンプレッサーなどの機器を保護するために、ミスト(液滴)を分離する装置です。
  • シャワーノズルの洗浄

    シャワーノズルの洗浄
    シャワーノズルから充填物に薬液を噴射しており、その中を有害ガスが通過することで排ガスを洗浄しています。そのためシャワーノズルが目詰まりを起こさないよう洗浄したり、交換する必要があります。

循環水槽の洗浄

洗浄液(循環水・循環液)が交換されないと溶存物質の濃度が高くなり、洗浄能力を低下させます。能力を発揮するためには、循環水もよい状態を保つことが必要です。
酸性排ガスはアルカリ溶液(苛性ソーダなど)で、アルカリ性排ガスは酸性溶液(希硫酸など)を用いて中和処理しますが、水に溶けやすいガスの場合は水洗浄で処理する場合もあります。

  • 洗浄液の交換

    洗浄液の交換
    汚れた洗浄液を使い続けると、洗浄効率が低下するほか、水質が悪化して洗浄液の中に菌類の塊であるバイオフィルムが発生する可能性があります。(バイオフィルムの例として台所のヌメリがあります。)
  • 沈殿物の除去

    沈殿物の除去
    洗浄液を循環させてガスを処理しているため、使用を続けるとスライム状の汚泥やスケールがスクラバー内部に堆積します。
  • 水槽の洗浄

    水槽の洗浄
    高圧洗浄機により水槽内を洗浄します。

排気能力

排気風量が設計風量より低くなっていると作業環境が悪化し、作業者の安全が確保されていない可能性があります。排気風量を確認し、改善されていない場合は報告書とともに修繕のご提案をいたします。

  • 排気風量の測定

    排気風量の測定
    風速が落ち始めた場合、排気ファンベルトが伸びている又は断裂している可能性があります。排気ファンベルトは消耗品になりますので、約1~2年に1度取り替える必要があります。

装置各部の状態

電流電圧の点検、pHなどの校正、本体や配管・バルブの状態を点検します。破損や交換が必要な状態を発見した場合は、報告書とともに修繕のご提案をいたします。

  • スクラバー電装部の点検

    スクラバー電装部の点検
    制御系統及び動力系統の点検を行います。薬品等による腐食で、スイッチ周辺の接触不良が発生し、装置自体の運転ができなくなることがあります。
  • 各計器の点検

    各計器の点検
    pH計の校正を行います。pH標準液を使用しpH測定の基準を記憶させ、pH計の0地点やスパン点と呼ばれる感度を正しく調整します。
  • 本体及び周辺の点検

    本体及び周辺の点検
    スクラバー外部に汚れがあるか、PVC材部が劣化していないか目視で点検します。
 

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